『発達障がい』という言葉はみなさんも聞いたことがあると思います。保育現場にいると必ずと言っていいほど耳にする言葉です。
『発達障がい』の子どもは近年増加傾向にあり、保育の現場にいても特に珍しいという事もなくなってきました。私も実際に保育園で働いていた時に『発達障がい』の子どもを見ていた経験が何度もあります。
これは『発達障がい』の子どもの絶対数が増えたことはもちろんですが、『発達障がい』という言葉が近年認知されるようになり、医療機関などできちんと調べた結果『発達障がいと診断された子どもが増えた』ことが理由の一員かもしれません。
一昔前であれば『少し変わった子ども』と認識されていた子が、今では『発達障がいという正式な学名がついた』という考え方もできると思います。
などがあります。以下で具体的な例をあげていきます。
①の『じっとしていられない子ども』、②の『すぐにカッとなってしまい、感情のコントロールが難しい子』は注意欠陥多動性障がい(ADHD)の可能性があります。
子どもは、いつもウロウロしていて、落ち着きがないのが普通ですよね。でも、注意欠陥多動性障がい(ADHD)の子どもは、『じっとしていられない』という動きが、他の子どもと少し違います。
例えば、『とてもふざけてじっと出来ない子ども』がいたとします。保育活動を進めたい先生は、その子に「静かに話を聞くよう」に叱ります。大抵の子どもは『自分が悪い』と自覚すると、きちんと話を聞くことができますが、ADHDの子どもは落ち着いて話しを聞くことができず、突然走り出しすなど予測できない行動をします。それを無理に止めようとすると、手の付けられないくらい大泣きをしてしまいます。とにかく他の子と比べて『動きが逸脱していることが多い』ということが特徴です。
③の『環境が変わると落ち着けない子ども』、④ の『友達の気持ちが分かりにくい』という子は、広汎性発達障がいの中のアスペルガーの可能性があります。こういった子どもの特徴としては、『環境が変わると常に泣いたり暴れたりして、なかなか落ち着かない』『自分が興味を持ったことに関しては、とても集中する』『友達との関わりが薄い』ということがあります。
保育にたずさわる人間は『発達障がい』のある子に対して、『障がい』ではなく『個性』と認識して接することが大切です。『発達障がい』のある子どもの気持ちを少しでも理解できるよう日々努力と勉強をして対応を考えることが、子どもの成長にとっても保育の仕事にとっても大切になってきます。