私立保育園での長時間労働に疲れていた私は、「公立の保育園は、私立の保育園より就業時間が確立されている」という話しを聞いて、公立保育園への転職を決意しました。
それまで勤めていた私立保育園を3月で辞め、6月から中途採用で公立保育園の臨時保育士として働くことが決まり、私が受け持ったクラスは前の保育園と同じ1歳児クラス。そして、前と同じ複数担任でした。
以前の園では、ベテラン保育士の先生に囲まれ難しい状況での保育でしたが、新しく働くことになった公立の保育園では同世代の先生もたくさんいて、保育以外の話もたくさんすることができたので思ったより早く打ち解けることが出来ました。
私立の保育園にいた時は『早出担当だからといって、その分早く帰れる』ということは少なく、早出で7時に出勤しても帰宅できるのは17〜18時。書類が溜まっていると終わるのが19時を超えることもあり、かなりの長時間労働。疲労が溜まることも多く大変でした。
一方、公立保育園の就業時間は、期待していた通り定時で終わることがほとんど。早出で7時に出勤しても、ほぼ16時には帰ることができました。勤務時間としては大幅に短くなり、早く家に帰れるので疲れもそれほど溜まらず体は楽になりました。
例外的に3歳〜5歳の1人担任の先生は、早出出勤でも遅くまで残って書類の処理をしていることもありましたが、全体的には公立保育園の方が早く帰れる印象です。
私立保育園では、同じ1歳児クラスでも『月案』『週案』『クラス便り』、それぞれの子どもの成長を記録した『個人記録』など、たくさんの種類と量があり、書類の処理をしたあとも各クラスで決めた月案や週案を会議で話し合うので、時間もとられ大変苦労しました。
一方、公立保育園の場合、市で決められた(保育指針に基づいて決められた)子どもの発達カリキュラムを元に、週案を立てていたので月案はありませんでした。
週案も私立保育園でやっていたようなパソコン打ちではなく、これもまた市で決められた日誌という形で、手書きで書いていました。(構成内容もあらかじめ市で決められていました)月案・週案ともに自分で決めたものを、園長先生に見てもらうだけなので時間もとられません。
子どもの『個人記録』はクラスの代表として1人分を書くだけでよかったので、私立よりもずいぶんと楽でした。クラス便りも、公立の方が量配分は少なかったように思います。
持ち帰りの仕事も、他の保育士さんと分担することができたので、早く終わらせて土・日のプライベートを充実させることができました。
私立保育園の場合、運動会や発表会の行事などは低年齢児でも2〜3種目に出場することが多かったのですが、公立保育園の場合は運動会・発表会共に1種目ずつの出場だったので、担任の負担はそのぶん少なかったです。
ただ、公立保育園の正規保育士は、日曜保育の担当を分担してやっていたり、地区ごとの研修担当や役員など保育以外の仕事もあったので、そこはなかなか大変でした。
ここまで公立保育園の良いところばかりが目立つように感じますが、もちろん私立保育園にも良いところはありました。
私立保育園は公立のように転勤がなかったので、一度打ち解けてしまえば、公立では出来ないような職員同士のチームワークを発揮することができました。
自治体や施設によって違いますが、公立に比べると私立の方が給料は良かったです。私が勤めていた私立保育園が良かっただけなのかもしれませんが…
自治体や施設により違いがあるので一概にはいえませんが、私立と公立両方の保育園で働いた私の印象としては、公立の方が比較的仕事量が少ない印象があります。
私立保育園の保育士として働いていた頃は、仕事量の多さから逃げたくなることがよくありましたが、公立では私が臨時保育士だったこともあって、無理なく働けました。
ただ、公立の臨時保育士だからといっても、担任としての責任は私立保育園と同じようにあるので、公立の1人担任の先生たちはよく『私たちは臨時保育士なのに、なんで1人担任をしているの?(なんで複数担任のように少しでも楽な仕事をさせてもらえないの?)←極端な言い方ですが』とぼやいていました。
それはそうですよね。正規の職員と同じ働きをしているのに、給料は正規職員より大分低いのですから。
私がいた公立の保育園では、臨時保育士が5歳児と4歳児の担当。正規職員が0歳児と2歳児の担当だったので、本当に愚痴が出ても仕方がないと思います。
正規職員が担当していた乳児は、複数担任なので責任も仕事量も均等に分けることができますが、臨時保育士で5歳児を1人担任でもっていた先生の仕事量は大変多かったです。「正規職員が5歳児、臨時保育士が乳児担当だったらいいのに」という愚痴もよく耳にしました。
私立、公立どちらの保育園で働くにしても、しっかりと下調べをしたうえで自分に合った園を選ぶことが大切です。
【保育情報どっとこむ】 や、事業所内保育所(企業や病院)を専門に扱った保育バランス などを活用したり参考に、プライベートと仕事の両立を目指して、条件の良い保育園を探してみましょう。