保育士を目指す皆さんへ養成校ではどのようなことを学ぶのかということを解説します。

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保育士になるためには〜養成施設(短大・大学・専門学校)で学ぶこと〜

保育士の学校で学ぶイラスト

最近では待機児童が多いということもあって、保育士の資格がなくても保育の『お手伝い』として仕事をする人が増えています。


ただ、ほとんどの施設が幼稚園教諭の資格、保育士の資格を持っている人を募集しているのが現実です。

資格を取得するためには

保育士になるためには『保育科』や『児童教育の勉強が出来る』短大や大学、専門学校などの保育士養成施設を卒業して資格を取得する。または、通信講座を利用しながら保育士の試験を受けて資格を取得するという方法があります。


一般的には保育士の養成施設を卒業すると、自動的に資格が取得できます。卒業時に免許証や保育士資格が発行(それと同時に単位取得の証明書も発行されます)されるので、それを就職する施設に持参するという流れが多いかと思います。


ここでは、おもに養成施設で学ぶことを前提にお話させていただきます。

養成施設で学ぶこと
ピアノ

保育士として働くには『ピアノが弾ける』ということが大前提になるので、まずはピアノの特訓を受けます。


ただ、プロ並みに上手に弾ける技術は必要ありません。重要なのは『簡単な楽譜を初見で弾ける』『左手と右手がバラバラに動かせる(メロディと伴奏が弾ける)』程度。


『小さい頃から保育士に憧れていたけれど、ピアノを習っていなかった』という人には、ハードルが高く感じられるかもしれませんが、養成校で初めて学ぶ人もたくさんいるので安心してください。練習することで必ず弾けるようになります。


実際、保育の現場で働いていても、自分の知らない曲を弾いてほしいと言われることがよくあります。そんな時は、たとえ左手の伴奏部分が難しくても、メロディ部分さえ弾ければ、なんとなることが多いです。


『簡単な季節の曲』『となりのトトロ』など、子どもの好きなアニメの歌などが弾けるようになると、子ども達に大変喜ばれます。


ぷりんと楽譜なら、1曲108円から楽譜を購入できるので、自分の気になる曲をダウンロードして、まずはメロディだけでも弾けるように練習してみましょう。

学科

学科としては保育心理学や保育原理、教育原理など保育の根本的な基礎を学びます。


内容としては、高校時代のように先生の話をノートに書き写すような講義もありますが、実習を含めた授業のほうが多い印象です。


例えば『音楽』や『リズムの講義』であれば、ピアノやCDの音楽に合わせて実際に体を動かしたり、何人かのグループを作ってのディベート(討論)、模擬授業といって実際に保育案を立て、まるで自分が先生になったかのようなった講義もありました。


なかには調理実習で離乳食やミルクを実際に作ったり、ペープサート(紙人形劇)や手遊びを調べて発表するような講義もあるので、席にじっと座っているような学科は少なかったように思います。

実習

保育実習とは『養成施設から近い保育施設』または『自分の出身園』などに通い、実際の現場で保育の勉強をすることです。


学校から施設に連絡してお願いする場合もありますが、自分で直接施設に電話をかけてお願いする場合もあるので、電話の受け答えには十分気をつけましょう。


実習では現場の先生の保育のやり方を見て学ぶ『観察実習』の他に、自分が主体となって実際に保育を行う『設定保育』があります。


設定保育の場合、担任の先生と相談しながら実際に保育を進めていきます。初めての経験で緊張や失敗もたくさんしますが、保育士になるためには、乗り越えなくてはならない大切な実習です。しっかり学んでたくさんの経験をつみましょう。


また、保育施設の他にも『知的障がい者施設』『児童養護施設』などといった、福祉施設への実習もあります。実は、この福祉施設への実習で心身ともに疲れきってしまう人がとても多いです。


私も知的障がい者施設に、10日間泊まり込みで実習に行きました。慣れない環境での実習で、最初はご飯も喉を通りませんでしたが、最後には施設の利用者とも打ち解けて、障がいを持っている人への思いや見方も180度変わりました。


保育とは関係がない施設のように感じる人もいるかもしれませんが、自分の人生を豊かにするという意味でも、保育士になるためにはとても大切な実習です。最終的には「福祉施設の実習に行って良かった」と感じる同級生がほとんどでした。


実際に養成校を選ぶさいには、希望する学校のことを十分に調べることもお忘れなく。


リクルートが運営しているリクナビ進学などを活用して、興味のある学校のパンフレットを請求したり、積極的にオープンキャンパスなどに参加して学校の雰囲気を肌で感じ、自分が一番良いと思った学校を選ぶことをオススメします。


保育士を目指す養成校は取得科目が多いので、一般的な大学生に比べると自由な時間が少ないと感じます。


私も学生時代は、実習や模擬授業の練習などで夜遅くまで残ったり、かなりの時間を勉強に費やしていました。それでも、大学を出て実際の現場で働いてみると、まだまだ勉強し足りないと感じることがよくあります。


たまには息抜きも必要ですが、学生の間にしっかりと保育の基礎を学び、実習でたくさんの経験を積んで、子どもに良い影響を与えられるような保育士を目指してください。


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