事業所内保育所とは?事業所内保育所で働くメリットとデメリットとは?

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事業所内保育所で働くメリットとデメリット

保育士として働くということは、『一般の保育所に就業する』だけではありません。最近では事業所内保育というものがあり、一般の保育所にはないメリットに惹かれ、事業所内保育所で働く保育士も増えてきています。

事業所内保育って何?

事業所内保育とは、民間の企業や病院がそこで働く従業員やその子どもたちのために、企業の中、またはその近くで保育施設を設立し、従業員が子どもの心配をせず安心して働ける環境作りを目的として運営・経営されています。


事業所内保育所のほとんどが保育する子どもの数が少数のため、アットホームな保育ができるということで大変人気のある職場です。事業所内保育をカテゴリに分けると、①単独利用型、②地域開放型、③共同利用型、④共同設置型があります。

①単独利用型

単独利用型とは、その企業のみが設置・運営する施設で、保育できる子どもはその企業で働く社員の子どものみとしている事業所内保育所のことをいいます。

②地域開放型

地域開放型とは、その企業のみで設置・運営する施設で、その企業で働く社員の子どもはもちろん、周辺地域の子どもたちも保育対象として受け入れている事業所内保育所のことをいいます。

③共同利用型

共同利用型とは、その企業のみで設置し、その近くにある企業同士で協力して利用・運営していく事業所内保育所のことをいいます。

④共同施設型

共同施設型とは、たくさんの企業が費用を分担して、設立・運営する事業所内保育所のことをいいます。


私が実際に聞いたことのある事業所内保育施設では、②の地域開放型の保育施設。事業所の子どもたちでは定員がいっぱいにならず受け入れに余裕があるため、周辺地域の子どもたちも対象に募集をかけている施設があると聞きました。


地域のお母さんたちにとっては大助かりですよね。また、事業所内保育所のほとんどが無認可保育園の扱いですので、国から補助金などが出ています。では、そんな事業所内保育施設で実際に働く際の、メリットとデメリットを解説します。

事業所内保育所で働くメリット
少人数でアットホームな環境のため、目の行き届いた保育が出来る

一般の保育園や幼稚園の場合、子どもの人数が多いのはもちろん、園庭や絵本部屋・他の学年のクラスなどたくさんの部屋があり、自由保育の時など子どもたち全員の居場所を把握することや、子どもたちが何をして遊んでいるかを把握するのが困難な場合が多いです。


その点、事業所内保育所では基本的に子どもたちが少人数制のため、保育部屋自体が小さく1人ひとりの子どもにも目が行き届くというメリットがあります。雰囲気も自然とアットホームな環境になることが多く、場合によってはあなたの理想の保育に近づけるかもしれません。

保護者がすぐ傍にいてくれる

通常の保育園や幼稚園の場合、子どもが高熱を出してすぐにでも送迎をお願いしたいといった場合でも、遠方に勤めている保護者であれば時間がかかり、看ている保育士もだんだんと不安になってきます。


その点、事業所内保育所の場合、子どものすぐそばで保護者が就業していることが多いので、不測の事態があった時でもすぐに駆けつけてもらえるというメリットがあります。


また、会社側もそういった不測の事態を想定して事業所内保育所を設置している場合がほとんどです。ですので、たとえ就業中でも保護者が罪悪感を感じずに子どもを迎えに来やすいというメリットがあり、保護者にも嬉しい施設といえるでしょう。

行事が少ない

少人数制なので、運動会など大人数で行う行事が比較的少ないという特徴があります。それに伴い保育士の仕事量も減り、残業や持ち帰りの仕事も少なくなってきます。


行事が少ないということが、子どもたちや保護者にとって良いのか悪いのかは判断が難しいところですが、現役の保育士として働いている私からすると、残業が無いというのは夢のような職場に感じます。

福利厚生がしっかりしている

事業所内保育士として勤めるには、その企業の社員として採用される場合があります。すると、その企業の社員と同様の福利厚生を受けられるというメリットがあります。つまり、一般企業の社員と同じ給料で、なおかつ企業が土日休みの場合だと保育も土日が休みになる場合があるのです。


大企業が運営する事業所内保育所であれば、必然的に給与の高さやボーナス・昇級なども期待できるので、一般の保育園や幼稚園で働くよりも高い待遇を受けられるでしょう。

事業所内保育のデメリット
事業所内保育を展開している企業が少ない

働くお母さんや子どもたち、そして保育士に大変魅力的な職場である事業所内保育所ですが、経営や運営が上手くいかず休止または廃止する施設も多いようですので、事業所内保育士の募集は少ない傾向にあります。東京周辺ならまだしも、地方となると募集はごくわずかしかないでしょう。


思った以上に体力とタフな精神力を使う保育士。私もその2つを軽減できる保育施設として『事業所内保育所で働いてみたい』と思い求人を探しましたが、私が住んでいる地区ではなかなか見つかりませんでした。

就業時間が不規則な施設もある

企業のサービスや病院内の施設など、場合によっては夜勤をしなければならない保育施設もあります。また、土日も就業義務がある企業の場合、そこに勤める保育士も土日就業になる可能性もあります。


私も実際に、病院の中にある保育施設の保育士募集を見かけましたが、
そこで働いている医師や看護師さんの子どもさんを預かることになるので、保育士にも夜勤がありそれを理由に辞めてしまいました。

まとめ

それでも保育士として働くには充分魅力のある事業所内保育ですが、やはりその就業場所を見つけるのが難しいという現状があります。ただ、今では事業所内保育に特化した転職支援サービスもありますので、そういったサービスを活用してみるのもいいかもしれません。


こちらの事業所内保育所への転職支援サービス【保育バランス】 では、私が住んでいる地域は対象ではないので残念ですが、東京・千葉・埼玉・神奈川県に住んでいる方であれば、常時350件くらいの事業所内保育所に関する求人を用意しているので、ぜひ登録してみましょう。ネット上で簡単に登録できますが、後日本人確認の電話がくるので、そのさいに自分の希望をしっかり伝えると良いでしょう。


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